モモノツブヤキ 第12話

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「きょう一日。」

いまさらながら、私はグウタラです。

おもいっきりマイペースです。

雪のチラつく今日、洗濯物を干し、ストーブの前で五木寛之「生きる事はおもしろい」を読んでいたら、「きょう一日。」という言葉が出てきた(本文131ページ)。


♪明日がある 明日がある 明日があ~る~さ♪ なんて歌がありましたね。

大災害でシュンとしている時にはこんな歌がはやりそうだけど、意外にも「アンパンマン・マーチ」がリバイバルしているらしい。

著者の五木寛之さんが言うには「きょう一日、あした一日」というつもりで生きてきたが、なんと「明日の見えない」時代に突入してしまった。

明日がどうなるか本当にわからなくなってしまった。

「明日があるさ」なんて呑気にうたってはいられない。

そこで「きょう一日。」。

きのうのことも忘れ、明日のことも考えない。

とにかくこの一日、一日を生きていくしかない。

本を読むのも「今日一日。」。

あした読もう、いつか読もうなんて言ってられない。

もしかしたら人生最後の一冊になるかも。

そう思ったら活字もありがたいものに思われてくる。


グウタラでマイペースな私、その日のことだけを考えて生きていくことがピッタリかも。

好きなことも嫌いなことも先送りにせずにきょうやっていくこと。

それに明日がどうなるかわからないから、わからない明日を不安がってもしょうがないし。

そう考えたら活字の一言、ランニングの一歩、音楽の一音ももっと大切に思えてくるかも。

なんか自分にピッタリな「今日一日。」。

今年はこれだけを考えていこうかな・・・。

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モモノツブヤキ 第11話

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写真は本文と関係ありません



「高級ブランド品」

新聞記事より・・・

ヨーロッパでは金融不安が高まり、ユーロ安が続く。

ユーロの価値が下がり、円の価値がますます上がる。

当然、ヨーロッパからの輸入品が値下げになっているかというと違うらしい。


例えば、車のBMW。

日本法人の社長さんの話

「高級車市場で重要なのは価格の安定性。ブランドの価値は維持され、顧客を安心させる」。

ブランドイメージを保つためには、高い価格の維持が必要ってこと?

ん~よくわからん。

企業努力でもなんでもなくて、為替変動の話だから、価格を下げるのが普通じゃない?

でも高級車に乗っている人は、車の価格が円高&ユーロ安で下がったんじゃイヤだな~と思うのかな?

せっかく高い車買ったのに車両価格が下がったんじゃ、損したみたいじゃんって思うのかな?

これって、香水は価格が高いのが売れるし、容量が少ない(小瓶)のが売れるなんて話と似てる?

まったくもって庶民代表の私にはよくわかりません。

ただ、円高&ユーロ安になっても車両価格を変えないってことは、BMWがホクホク顔で儲けているってことですよね。


話かわって、オーストリアのバイクメーカー「KTM」。

最近私が一番気になるメーカーですけど、2012年と2011年のラインアップを比べるとほとんどのモデルが大幅に値下げをしている。

990SMRというモデルにいたっては、50万円近くも値下がり!

バイクですらこれだけ値下げになるんですね。

欲しいな~「KTM990SMT」(笑)。

けっきょくメーカーの考え方しだいってことですか~?


BMWのバイクに乗っている私が言うのもなんですけど、このメーカーはちっともユーザーフレンドリーじゃないですね~。

ちょっとムカツク(怒)。

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モモノツブヤキ 第10話

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(写真は本文と関係ありません)



「コネのある人」

老舗出版社の岩波書店が示した2013年度定期採用の応募条件

「岩波書店から出版した著者や社員の紹介状があること」。

つまり縁故採用、つまり「うちの会社にコネのある人だけね」。

「ない人は頑張ってコネを作って下さい」らしい。

例年、わずか数名の合格者に対して千人以上の応募がある同出版社。

今までにも縁故採用をやっていたのかもしれませんが、こんな風にはっきりと「宣言」されるとね~。

将来の夢に向かって勉強している子供たちはどう思うんでしょうか。

生意気な子供が先生に向かって「勉強よりもコネが大切なんですよね~」とか言ったりして(笑)。

その時、先生はなんと答えたらいいのか・・・。

この話を奥さんにしたら、「正直でいいんじゃない」と。

ネット上でも様々な意見があるようですけど、納得(肯定)してる方が多い。

中小企業とかは採用に時間や費用をかけたりできないだろうからわかるけど、

大手企業、しかも出版社がね~。


話かわって、私の大好きなユニクロ(笑)。

ユニクロは採用に関して、いままでの年1回の採用を見直し、採用時期を通年とし、学年も人種も問わないらしい。

たとえば、大学1年で採用を決め、在学中はアルバイトをしてもらって卒業後に採用とか。

ある意味すごい「青田買い」かもしれませんね。

どんな採用をするかは採用する側の会社の勝手でしょうけど、

門前払い?をする岩波よりユニクロのほうが「門戸解放」でいいんじゃないと思ったりしました。

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モモノツブヤキ 第9話

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「天国のすべり台」


なんとなくテレビを見ていたら、公園のすべり台で遊ぶ女の子の映像。

2歳だというその子はニコニコ笑って楽しそうに遊んでる。

家族の楽しい時間を撮った、ちょっと画質の悪いホームビデオ?

ところがアップになった顔はアザだらけ。

これを撮影した日から3日後、その子は亡くなった。


虐待死。

連日のように両親による児童虐待や、ネグレクト(養育の放棄)の報道。

アザが物語るように、この子も家では日常的に両親に虐待されていたらしい。

この世に生まれてくる時、国、家庭、両親・・・もちろん選べない。

人生には何度も岐路というものがあるというが、そもそもスタートラインは同じではない。

私はこの映像を見て言葉を忘れ、まばたきを忘れ、もしかしたら呼吸を忘れていたかも。


2009年度に児童相談所で対応した虐待の件数4万4210件は過去最高。

そのうち強制立ち入り調査は1件だけ。

外国では、強制的に立ち入ることができると聞いたことがある。

親の資格、いや人間の資格がないものがウジャウジャいる世の中。

そんな人間の顔をした恐ろしいものから大切な命を守るため、

1日も早く子供達を引き離してやることが急務。


両親の知人が撮ったというその映像・・・ほんとに楽しそう。

子供はどんな境遇であっても、公園で遊ぶことが楽しいのだろう。

公園は辛いことを忘れることができる魔法の楽園。

天国には怖い人はいないから、いっぱいすべり台で遊んでね。

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モモノツブヤキ 第8話

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「クロッシング」


北朝鮮の脱北者を描いた韓国の作品。

北朝鮮の信じられない色々な行為については、ニュースで知ることが多い。

恐ろしい国。

でもニュースでは政府レベルでの暴挙を紹介することが多い。

そこに住んでいる人々の想像を絶する苦しい生活が紹介されることは少ない。

そういう意味ではおおいに意味のある映画。


2002年、中国の日本領事館に駆け込もうとした脱北者の家族を、

中国側の警察が無理やり引き戻した映像は今でも忘れられない。

もし北朝鮮に送還されれば、それは死を意味する。

それでも、危険をかえりみずに隣国に脱出する者があとを絶たないのは、

自国にいても餓死するから。

それほどの極貧の生活を強いられる。

ほんとうに恐ろしい国。


ノンフィクションのように描かれたこの作品、

短いニュース映像とは違い、北朝鮮で暮らす人々の苦しみを知ることができる。

しかし、映画を見終わったあとに残ったのはなぜか「不快感」だけ。

最初から最後まで嫌な映像ばかり見せられたから?

北朝鮮に対する怒りや脱北者の保護・・・

そんなことを感じさせる、考えさせることが大事な映画ではなかったか。

そうであれば、もうちょっと違った表現の方法もあったんじゃないか。


映画館を出ると、平和な日本に住む「自分」にもどる。

さきほどまでの「不快感」も忘れ、「日常」にもどる。

そんな自分がちょっと嫌にもなる。

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モモノツブヤキ 第7話

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「家畜は家族」



朝日新聞に「家畜は家族」という見出しの記事。

その記事にあった写真。

「母豚の乳を一生懸命飲んでいる子豚」。

普通ならほほえましい写真のはず。

でも母豚のお腹には水泡ができている。

口蹄疫に感染している症状です。

何も知らずに飲んでいる子豚を見るのはつらい。

親子ともいつか殺処分される。

それがわかっていても「その日」まで育てる農家の方の気持ち・・・。



同じ記事の別の写真。

「殺処分した牛の埋却作業をしている作業員」。

作業員の手にはユリの花。

畜産農家から一緒に生めてと託されたという。



ある畜産農家の方の話。

豚や牛はただの「経済動物」ではない。

大切に育て、「人間のために命をくれてありがとう」と感謝し、出荷する。

「だからこそ、肉になれずにただ死なせるのがつらい」と。

豚や牛からみたら、食用の肉になるのも、殺処分されるのも同じことかもしれない。

でも送り出す農家の方からみればまったく別なこと。

ある農家の方は、殺処分される牛の鳴き声が聞こえないように、家に閉じこもるという。

家畜は家族。

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モモノツブヤキ 第6話

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(写真は博物館のHPより)

「和洋折衷?」


九州国立博物館で開催中の「パリに咲いた古伊万里の華」展を観にいった。

鎖国中の江戸時代にヨーロッパに輸出された伊万里焼の名品の数々。

165点の作品を見終えて、なんだかわからないモヤモヤ感。


伊万里焼をどのように楽しむかは輸入した外人さんの勝手でしょうけど・・・、

どうなんでしょ?日本の磁器とヨーロッパの金属装飾を合体させるのって。

日本の陶芸の技術とヨーロッパの金装飾の技術が、

新しい技術・文化を造るのなら、わかるんですけどね。

私には単純にくっつけただけじゃない?って思えてならなかった。

どちらの良さも合体したばかりに、ぶち壊しな感じがした。

歴史的な価値は認めつつも、やっぱりモヤモヤ。


どこかで感じたこのモヤモヤ、思い出しました。

リーモーガンの大ヒットアルバム「サイド・ワインダー」

ジャズトランペッターのリーモーガンがジャズを8ビートで演奏したアルバム。

ジャズやロックやクラシックが融合して、フュージョンだとか、

新しいジャンル・音楽を創るならまだしも・・・。

私には4ビートのジャズ・ブルースをただ8ビートにしただけにしか聴こえない。

CDもってるけど、聴くたびに気持ちが悪くなってモヤモヤ(笑)。


安易な合体ってモヤモヤしませんか?って話。

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モモノツブヤキ 第5話

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「夢と不安」


先日夫婦で映画を観たあと、まっすぐ帰るはずもなく、やっぱり居酒屋へ。

職場の飲み会で使うお店ですが、

2人でカウンターに座ると別の店に来たような。


毎日顔を突き合わせて話してるのに、それでもなんだかんだと話す。

よくもま~次から次に話題があるもんで(笑)。

この日決まったこと。

定年したら、フランスのルーブル美術館に行きます。


将来の「夢」と「不安」。

誰にでもあると思うし、こんな時代では不安の人が多いはず。

だからなのか、「夢」を語れることが妙に嬉しかった。

定年まであと10年。

ますます(ちょっとだけ?)仕事のやる気がでました(笑)。

 

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モモノツブヤキ 第4話

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「予習のたいせつさ」


久しぶりの映画。

映画館で観るなんて、いつ以来か思い出せないほど。

日曜18時の上映ってこともあるけど、観客は私達夫婦と同世代の夫婦の4人だけ。

たぶんあちらの夫婦も50代だろうから、「夫婦50割引」で観てるんだろうな~。

4人で4,000円。

こんなんで映画館の経営やっていけるのかといらぬお世話(笑)。


「カラヴァッジョ」

イタリアバロック絵画の巨匠といわれる彼の波乱の人生を描いた作品。

絵に興味のない方にはおすすめできません(笑)。

映画の内容はともかく、この時代の画家達が生きていた頃の風俗、置かれた環境などがわかって良かった。

これからはこの時代の絵をみる時に、ちょっと違った感じ方ができるのかもしれない。


ちょっと前に、古めのロックを紹介する音楽本を購入し、それからというもの70年代のロックをしきりと聴いている。

年代別のロックの遍歴、その名盤(名曲)にまつわる裏話?などがわかって、たんなるガイド本にあらず、読み応えあります。

そんな「前知識」を得て聴くと、聴き慣れた曲でも違った曲に聴こえるような。


絵画でも音楽でも「予習」せずに自分なりに感じることが大切だと思ってきた。

世間一般の評価は評価として、自分がいいと思えばいいじゃないかと。

たぶん予備知識によって自分の感性が影響されることが嫌だった。

でも予習によって得ることがあるのも事実。

絵画でも音楽でも「味わい尽くす」なら、予習は必要かも。

学生時代は予習などしない人間だったんで、授業中はいつもビクビクしていた(笑)。

50歳を過ぎてやっと予習の大切さがわかりました。

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モモノツブヤキ 第3話

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「元気もらっちゃいました」


目のご不自由な男性の方を空港のカウンターまでお連れしました。

「どちらまで行かれるんですか?」

「関空経由して、マレーシアに行きます。トライアスロンに出るんで」

「すごいですね~!」

「700人くらいの大会で、僕のような人も2、3人でますよ。ま~助けてもらいながらやるんだけどね。歳も56だし・・(笑)」

話途中でトライアスロン仲間?から携帯に電話がかかってきて、楽しそうにお喋り。

とにかく明るくてお話が上手で、一緒にいるだけで楽しい方でした。

「がんばってくださいね」

「ありがとう」と言って、手を差し出され、握手してお別れしました。

なんだかすごく嬉しい気分になり、しばらくニヤニヤしてたかもしれません(^^;)

あなたに比べれば、年下でずっと健康な私が元気もらっちゃいました。


職場に戻ると、うちの職員が「苦虫をかみつぶしたような顔」で仕事してます。

君から元気もらう人はいないな。

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