北九州はDNF
DNFとは「DO NOT FINISH」のこと。
陸上競技でいう途中棄権のことです。
2月19日に行われた北九州マラソン2017でとうとうやっちまいました。
途中棄権(涙)。
前日から小倉のホテルに泊まりこみ、マラソン当日を迎えます。スタート時の気温7度。日中の予想最高気温は14度。
雲ひとつない快晴、風もなく絶好のマラソン日和。
9:00スタート。ガラガラ声(風邪?)の有森裕子さんの応援を受けながら1万人のランナーが走りだします。
いつものJOGよりもさらにゆっくりペースで走り始めます。
微妙なアップダウンはありますが、北九州の街を眺め、沿道の応援に手を振り、ちびっ子とハイタッチなんかをしながら走ります。
それは突然でした。
18キロを過ぎたあたりで左太ももの外側が痛くなり、やっぱり・・左膝外側も痛みだし・・。
持病の腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)。通称ランナーズニー。
ストレッチをしますが、10m走れば痛くて止まるの繰り返し。
20キロ地点であえなく棄権です。
たまたま20キロ地点とフィニッシュ地点は近くで、トボトボと歩いて、荷物を預けている会場へ。
この頃にはフィニッシュしたトップランナーもおり、会場は完走者の証のメダルをぶら下げたランナーと途中棄権したランナーが混在。
また、会場内には多くのボランティア女子高生がおり、完走者には元気な声で「おめでとうございます」と声かけしていました。
メダルのない私には「お疲れさまでした」(笑)。
どういう風に声をかけるかちゃんと指導されてるんですね。
たいして汗もかいてませんが、着替えます。 途中棄権の残念なランナーたちを見ると、失礼ながら同世代のメタボなオヤジばかりでどう見てもフルの完走は無理だろうなって感じ。
ま〜その中に私もいるんですけどね。
ほんと、重苦しい雰囲気でしたね。
お互い、頑張りましたねってわけでもなく、ただただ俯くばかり。
「落伍者の集い」(悲)。
この時の惨めな気持ちは一生忘れられないかも。
家内が応援のためフィニッシュ時間あたりに到着するはずだったので、「途中棄権してしまった」とメール。すると次女から「えっ、みんなで電車で向かってる」と返信。
サプライズで家内、長女、次女、孫×3人の応援団がこちらに向かってるらしい。
結局、フィニッシュ地点の小倉駅に来てもしょうがないので、黒崎駅で待ち合わせすることに。
そんなこんなで、この日はとてもとても残念で寂しい1日でした。
【雑記1】
5回目のフルマラソン。未だ歩かずに完走したことはなく、今回はとうとう途中棄権に。思い返すとこんな結果になることを薄々感じていましたね。マラソンに向けた練習(長距離のペース走や30㎞走など)をやったのは1回目のマラソンの時だけでした。その時は残念ながら直前の肉離れで満足な走りはできませんでした。それ以降のマラソンも脱水症状でふくらはぎが痙攣したり、フィニッシュ後に搬送されたり(脱水、左膝痛)。昨年11月のマラソンでは今回と同じ左膝が悲鳴をあげ、35㎞以降は歩いたし。
ランニングによる障害(痛み)は色々と経験しましたが、この腸脛靭帯炎はなかなか治りません。もちろん、そのために筋トレが重要なのはわかってますが、グータラな私はほとんどしないんですよね。走って汗をかくことは大好きなんですが、そういう地味(でも大事)なことはやりたくない人間なんです。そういうこともあり、4回目にして初めて当選したこの大会に対しても、どうせまた膝が痛くなるだろうしと自暴自棄な気持ちとゆっくり走れば膝がもつかもしれないなどの甘い考え。そんなんで全くモチベーションが上がることもなく、特別な練習をすることもなくいつも10〜15㎞程度のJOGを繰り返すばかりの毎日。前日のホテルでもいつものようにビールを飲み・・・。ほんと、「なにがなんでも(完走)」なんて気持ちが全くなかった。自分でもなんでこんなに気持ちが盛り上がらないんだろうと思う日々でした。ただこれだけ失敗続きだと「どうせ、また・・」と思ってしまいますね。日々の練習でも左膝の痛みが出たり出なかったりで、どうすればいいの?なにがいけないの?挙句の果てに家内から「どうしてもフルじゃないとダメなの?」と言われる始末。私の足を心配して言ってくれるんでしょうけど、情けなくなりますね。来月にはハーフマラソンに出る予定ですが、今はランニングシューズに足を入れる気もおきません。それでもやっぱり走ることが好きなので、走り続けますよ。
【雑記2】
快走ランナーのM君やH君はいつものように見事な走りで完走。同僚のY君(初マラソン?)も素晴らしい走りだったようです。同日行われた熊本城マラソンに出たM君も自己ベスト更新の走りだったようです。30代〜40代の連中はやればやるだけ早くなり楽しいでしょうね。
【雑記3】
お隣の同世代の奥さん。今回が2回目のマラソンでしたが、見事な走りで初めての完走。前回のマラソンではゴール直前で意識を失って搬送されてました。ちなみにその大会では私もゴール後に搬送され、お隣どうしで病院に運ばれるという苦い経験。家内がお祝いのメールを出したら、フィニッシュ後に嬉しくて涙が出たとのこと。おめでとうございます。私が涙を流す日が来るのでしょうか。
【写真館】
前日、小倉の街をブラブラしながら、受付会場へ。
小倉城近く、市役所前がスタート地点。
わざわざ駆けつけた「サプライズ私設応援団」。
応援することもなく(必要もなくなり)、黒崎で遊びます。
ジージはお疲れモード。途中棄権のくせに(笑)。
3人の孫はみんな電車が大好き。
1万人のランナーが駆け抜けた早春の北九州の街。
完走率は90%だったらしい。
私は「駆け抜けなかった10%のランナー」になってしまいました。
途切れることのなかった25万人の応援。
半分しか走れなかった私が言うのもおこがましいですが、素晴らしい大会でした。
また戻ってきたい大会です。
その時はフィニッシュ後に涙を流したい。
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